「競輪」と聞いた時、「男たちが自転車で競争する」というイメージが強い方も多いと思います。
実際に昭和時代に15年ほど「女子競輪」が存在していましたが、人気が続かず廃止。
その後「競輪」は男性選手だけが出場する昭和を代表するギャンブルでした。
東京五輪前に自転車競技世界と戦える選手を育成する流れとともに、2012年にガールズケイリンとして女子選手による競輪が復活。
男子とはルールも違う独自路線で、徐々に人気になっていきました。
最近では、見た目のビジュアルでも人気になっている選手も多くいます。
2023年には、ガールズケイリンだけのG1も創設され、売り上げは3日で30憶円を超えるなど、男子にも負けない人気ぶりを見せて関係者だけでなく競輪ファンや選手達も驚かせました。
今回はそんな人気急上昇中「ガールズケイリン」の、男子と違う魅力やガールズケイリンだけに通用する賭け方や勝ち方についても紹介していきます。
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ガールズケイリンのルールや特徴
男子が行う競輪とガールズケイリンとでは、いくつか異なったルールや特徴が存在します。
もちろん、選手は女性なので、ファンも顔など容姿で選ぶ人は少なくありません(笑)
ガールズケイリンだけのルールなど違いは多いので、簡単に説明していきます。
ガールズケイリンは全レース7車立てでクラス分けもない
年末にはガールズケイリングランプリという大きなレースがあり、2023年にはG1も開催されたガールズケイリンですが、グレードレースは9人でレースをする男子と違い、全てのレースが7車立てとなっています。
男子の競輪では、下からA級3班、A級2班、A級1班、S級2班、S級1班、S級S班の6クラスに分けられており、さらにレースではA級3班のチャレンジ、A級1.2班戦、S級2～SS班戦と3つのクラスに細かく分けてレースが行われます。
男子競輪のクラス分けは厳格で、SS班・S1班でないとG1以上のレースには参加もできません。
対してガールズケイリンはL級1班のみ。
デビューしたての新人選手から国際大会で金メダルを量産するような超一流選手まで、すべての選手が同じクラスのレースで走る事になります。
ですから、どの選手も対戦が可能です。
それ故に、ストレート代謝してしまう選手も最近では増えてきました。
ガールズケイリンにはラインで戦う戦法が無い
昔と違い、今の競輪は同県や同地区の選手が数人のラインを組み、それぞれがチーム戦のような感じで戦うようになっています。
競輪ファンは、この「ライン」を中心に予想を立てて車券を買うのですが、ラインという概念がないガールズケイリンは7人全員がスタートからゴールまで個人戦として戦います。
例え同県の選手であっても並ぶとは限らないので、車券を購入する時には個人の強さをメインに考えましょう。
横の動きやブロックは禁止
競輪の醍醐味の1つでもあるのが牽制やブロックによる「横の動き」です。
後ろから勢いよく追い上げてきたり捲ってきた選手を、ラインの2番手選手が身体を使って勢いを止める。
競輪ではお馴染みの危険で激しい動きとなっています。
一方ガールズケイリンのルールには「内外線幅の約2倍以上の押圧・押し上げを行ってはならない」というルールがあります。
文字で見るとややこしいですが、要約すると「横の動きは基本的に禁止」という事です。
つまり後ろから追い上げてきた選手が自分の横まで来た時、スペースを開けてその選手を自分の前に入れるか、横を通過するまで身動きが取れなくなります。
どちらかというと男子の競輪よりも、PIST6（ピスト6）の戦い方に近いです。
ガールズケイリンの勝ち上がりはポイント制
通常の競輪の場合、初日予選、準決勝（大きなレースでは準々決勝も）、決勝と勝ち上がっていくシステムです。
しかし、ガールズケイリンでは、基本３日間の競技を予選1、予選2、決勝の日程で行われます。
（G1や1日だけのレースを除く）
予選の2日間は順位ごとに1～11ポイントが与えられ、総合ポイント上位7名が決勝へ行くシステムです。
つまり男子と違い、初日に大きな着を取ってしまっても、2日目の結果次第では決勝に行く事ができるシステムになっています。
ガールズケイリンの買い方や当てるための基本的な3つのポイント
上の番組表は、人気投票で選ばれる「ガールズケイリンコレクション2023」なのでそれほどの変化がないのでわかりにくいです。
まずは、ガールズケイリンで車券を買う時、「ここだけはしっかり確認しておきたい！」というポイントを紹介していきます。
基本的に、押さえておきたいポイントはズバリ3点です。
- 競争得点は最重要
- 決まり手0は要チェック
- 平開催の佐藤水菜には逆らわない
それぞれについて説明します。
❶競走得点は最重要
ガールズケイリンで一番重要なのは競走得点です。
競争得点は、どの投票サイトでも最初に表示されている部分です。
クラス分けが無い事で男子よりもレース内での力差が大きく、しかもラインも無いので競走得点はより重要なポイントとなります。
中でも「逃げ」や「捲り」の決まり手が多い競走得点上位の選手に注目しましょう。
57点以上で逃げや捲りを得意としている選手が、40点台の選手に負ける可能性は限りなく0％に近い確率です。
もし負けるような事があった場合は間違いなく万車券となるでしょう。
ガールズケイリンの競走得点にはそれくらいの信頼度があります。
❷競走得点や決まり手が0の選手は成績をチェック
ガールズケイリンで非常に重要な競走得点や決まり手ですが、稀にその数字が例外となる事もあります。
と言うのも、競走得点は直近4ヶ月の成績を元に出されています。
つまり4ヵ月間レースに出ていなければ全ての数字が0になってしまうのです。
失格によるペナルティや怪我など選手が長期間レースに出ない理由はいろいろありますが、中には海外での国際試合に出るためガールズケイリンから離れている選手もいます。
例えば、上の画像ガールズケイリンの番組表。
初代G1女王となった佐藤水菜選手は、トラックレースとの2足のわらじの選手です。
この試合も国際試合の影響で当時「決まり手0」の成績でした。
同じく、その下の4枠の太田りゆ選手も国際試合を主戦場に戦っており、「競走得点0、決まり手0」の成績で完全優勝した事があります。
このように「競走得点0」の選手には何かしらの理由があるので、必ず車券を買う前には公式サイトで直近のレース結果を見て、その理由を調べる様にしましょう。
❸平開催の佐藤水菜には逆らわないのが得策
この後、ガールズケイリンの穴狙いについて紹介していきますが、平開催（G1などを除く一般的なレース）の佐藤水菜選手は例外だと考えてください。
過去2年の成績を見ても、3日間開催では予選から決勝まで1度も負けた事がありません。
※2023年11月15日現在
3日間開催では予選と決勝を合わせると驚異の39連勝で、平開催なら決勝なのに2着選手に大差で勝った事まで。もちろん自転車故障や落車に巻き込まれるなど、ギャンブルに絶対はありません。
しかし、平開催なら3連単20番人気くらいまでほとんど佐藤水菜の1着予想。
もし着外になれば数百倍〜数千倍は当たり前。
そんなレベルの選手なので、平開催で穴を狙うのであれば佐藤水菜の出ていない開催を狙いましょう。
ガールズケイリンで穴目を狙うポイント
本命決着の多いガールズケイリンですが、もちろん大穴が出ない訳ではありません。
頻度としては低いですが、その中でも穴狙いにオススメのポイントをいくつか紹介していきます。
得点上位で「差し」が得意な選手のレースは穴目が出やすい
逃げや捲りを得意とする競走得点上位の選手が安定して信頼できるのに対し、競走得点が高くても「差し」を得意とする選手は高配当を出すケースがあります。
ルール説明で紹介した通り、ガールズケイリンにはラインや横の動きが禁止されています。
もちろん位置取りが上手いから競争得点も高いのですが、差しを得意としている選手は位置取りと最終直線で勝負するタイプなので、位置取りが上手くいかないとあっさり負けてしまう事も実際多いです。
最悪な展開は前が詰まり、横もフタをされたまま前に進めなくなりゴールしてしまうパターンです。
差しを得意とする選手がこうなってしまうと成す術がなく、力を出せずそのまま着外になってしまう事もあります。
逆に差して穴をあけるパターン
差し脚質の場合は逆に格上の相手であっても位置取りさえ上手く行けば勝つ事があります。
穴狙いとして「ある程度人気で差しが得意な選手」のいるレースを狙うのもおススメ。
具体的には競走得点が50～53点くらいあれば、本命の番手につけるなど、展開次第で56点以上ある優勝候補の選手を差す事もあります。
ガールズケイリンは1着頭固定で買う人が多いので、これだけで万車券に届くことも少なくありません。
決勝では得点の低いマーク屋に注目
ガールズケイリンにラインはありませんが、強い選手の後ろを狙う選手は沢山います。
「自力では上位着に絡めないけど、マークなら出来る」という選手はとにかく徹底してマーク狙い。
そこで狙いたいのが決勝でマーク屋絡みの車券です。
決勝になると実力上位の選手が2～4人登場してきます。
多くの人はその中から1、2着を選び車券を購入するのですが、穴狙いをするのであれば、競走得点の低いマーク屋を2着に選ぶのが穴狙いにおススメです。
もちろん周りは格上ばかりで当たる可能性は低くなりますが、本命の選手をマークして2着に入れば、「本命が1着なのに万車券」という事が起こります。
ガールズケイリンで手堅く本命狙いなら予選
穴狙いについて色々と紹介してきましたが、基本的にガールズケイリンは本命で固く決まるレースが多いです。
G1などの大きなレースではなく、平開催であれば予選から強い相手が何人も登場する事はありません。
そのため1着の固定がしやすいレースが多いです。
さらにクラス分けが無い事により、ほぼ車券に絡まない選手も結構いるので予想がしやすく、3連単で数百円の配当が多いのも特徴。
なので大きく賭ける本命党の方はガールズケイリンで勝負する人が多く、1点2点の少ない買い目で勝負するならガールズケイリンの予選をおススメします。
まとめ
ここまでガールズケイリンについて紹介してきましたが、クラス分けがないので男子競輪と比べて力差が大きく、G1やグランプリなど特別なレースを除けば比較的本命が決まりやすくなっています。
だからこそ穴目を狙って当たった時のリターンが大きいのもガールズケイリンの魅力。
本命党の方も穴党の方も、両方が楽しめるレースが多いので、
「ガールズケイリンは買ったことが無い」という方は、一度おためしで車券を購入してみてはいかがでしょうか。
顔で投票したい人はこちらの記事が参考になります。
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